■イベント名:「音のかけ橋」浦安・オーランド青少年音楽交流会
■開催日時:2025年6月25日(水) 開場 17:00/開演 18:30
■開催場所:浦安市文化会館 大ホール
■主催:フロリダ・シンフォニー・ユース・オーケストラ(FSYO)
■協力:浦安ユースオーケストラ(UYO)、明海中学校管弦楽部、UIFA
■後援:浦安市
フロリダ州オーランド市(浦安市の姉妹都市)から、青少年によるユース・オーケストラ「フロリダ・シンフォニー・ユース・オーケストラ(FSYO)」が来日し、浦安の「浦安ユースオーケストラ(UYO)」との音楽交流会が開催されました。
平日夕方の開催ということもあり、都内の学校に通うUYOメンバーを待って、17時より合同リハーサルが公開でスタート。時間の経過とともにUYOのメンバーが徐々に揃いはじめ、外国人との初共演、外国人指揮者という緊張の中、音楽という“共通言語”の力で少しずつ心の距離が縮まり、熱のこもった音合わせが進んでいきました。
指揮を務めた日本人音楽家は英語と日本語を使い分けて指示を出していましたが、リハーサルが白熱するにつれ英語だけになってしまう場面も。すかさずUIFAの通訳が日本語に訳すと、「すいません!」と笑いながら再びバイリンガルでの指示に戻るなど、和やかな雰囲気が広がりました。
また、FSYOの指揮者はオーランドのDPHS(ドクター・フィリップス高校)で13年間教鞭を執られていた方で、その経験豊かな指導が印象的でした。
リハーサル中には、UYOのコンサートマスターのバイオリン弦が切れるというハプニングも発生。FSYOのメンバーがすぐに予備の高級弦を差し出し、「Thank you!」と受け取ったものの、「こんな高価なものは受け取れない…」と恐縮。結果的にUYOの予備弦との交換という形で解決し、心温まるやり取りとなりました。
リハーサル終了後には、FSYOからUYOメンバーに記念の手帳がプレゼントされました。1ページ目には、それぞれの想いが込められた手書きのメッセージが添えられており、交流の深さを感じさせる贈り物でした。
会場には、フロリダから来日した約50名の関係者も来場し、国際色豊かな雰囲気に包まれました。冒頭では姉妹都市交流部会長より今回の演奏会開催に至る経緯が紹介され、続いてUYO団長の挨拶。そして、FSYOのジャズ・バンド(15名)によるオープニング演奏が始まりました。
本場アメリカのジャズの若者たちが奏でる4曲は圧巻で、会場は熱気に包まれました。なお、彼らはこの後、大阪万博のアメリカ館でも演奏予定とのことです。
続いて登場したのは、FSYOのオーケストラ(39名)。高い技術と豊かな表現力で観客を魅了し、アンコールを含む4曲を披露しました。
いよいよクライマックスの合同演奏。UYOに明海中学校管弦楽部の2名が加わり、計30名。そしてFSYOの39名と合わせて、舞台上には約70名の若き演奏者たちが壮観な姿で並びました。
当日の本番前に1時間ほどしかリハーサルができなかったとは思えないほど、「パイレーツ・オブ・カリビアン」、「君をのせて(天空の城ラピュタより)」、「ふるさと」の3曲が、見事なハーモニーで奏でられ、観客から大きな拍手が送られました。
演奏後には、FSYO代表からの挨拶と、オーランド市長から浦安市長宛のメッセージが読み上げられ、交流の意義を感じさせる締めくくりとなりました。
その後、ロビーにて簡単な交流会が行われ、演奏を終えた若者たちは緊張から解き放たれ、笑顔で写真を撮り合いながら和やかな時間を過ごしました。最後にUYOからFSYOメンバーへ、UYOロゴ入りの記念クリアフォルダーが贈られました。
名残惜しい中、FSYOの一行は20:45にバス2台に分乗して豊洲の宿泊先へと出発。UYOのメンバーも、会場の片付けを終えた後、21時の門限ぎりぎりで文化会館を後にしました。達成感と心地よい疲労感に包まれながら、思い出に残る一日が幕を閉じました。